本書の概要
本レポートは、自動車開発における、リアルな世界(機械/装置系)とバーチャルな世界(電子制御装置や各種ソフトウェア)をつなぐ重要な工程である"テスティング"に特化した、日本唯一の専門コンファレンス&展示会「Car Testing Japan」における基調講演/特別公演/テクノロジー・セッションを収録し、「パワートレーン(動力伝達装置)」、「安全車両」、「xEV(電気自動車)」をメインテーマとして、自動車業界の最先端技術Car Testingの動向をまとめた貴重な資料です。併せて、出展企業の関連技術情報、製品、サービスの紹介も掲載しています。
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本書の内容
■パワートレーン
「トヨタ自動車の自動車用パワートレーン開発の刷新」自動車開発は常にエネルギー・環境課題に直面してきた。今日その課題は益々大きくなっている。これらの課題解決に向け、自動車システムとその開発構造は高度化・複雑化しており、開発構造の刷新は喫緊の命題である。解決に向けたキーワードは「MBD(Model Based Development)」であるが、事象を正しく捉え、工学的記述に置き換えるエンジニアの育成が急務である。
■安全車両
「日立の取り組むITS統合制御―環境にやさしい安全かつ安心な車社会の実現に向けて」現在自動車分野が直面している課題は、環境ではCO2排出量削減、安全・安心では交通事故削減があげられる。日本のCO2排出量の中で、自動車が約18%を占めている。したがって、エンジンの高効率化や軽量化などが必要である。日本の交通事故は近年減少しつつあるが、まだまだ高いレベルにあり、早急に交通事故を減らすことが急務となっている。運転ストレス緩和に関しては、大容量通信時代の到来を迎え、快適性、利便性を向上することに加え、交通情報の提供、周囲環境情報の提供により、可能となる。これらの課題に対する取り組み状況を紹介する。
■xEV(電気自動車)
「電気自動車『i MiEV』のソフト信頼性―HILSを用いた分散制御システムのソフトウェア検証」文字通り電気・電子部品の集合体である電気自動車では、車載ネットワークを用いた分散制御が行われており、車両全体のシステム品質を確保する手法が重要である。三菱自動車では、この課題に対する回答として、試験ケース作成に直交表を利用しバグ検出率を高め、試験実施にはHILSを使用し試験精度向上/効率向上を図っている。今回、『i MiEV』という実例を用い、ソフト品質確保に対する三菱自動車の取り組みを紹介する。
■製品、技術情報、サービスの紹介
日本で唯一! 自動車試験、計測、制御、シミュレーションのコンファレンス&展示会「Car Testing Japan」における展示情報、製品・技術情報・サービスなどを紹介する。
■今後の動向
複雑化する自動車への設計・製造側の武器はコンピュータと数学である。しかし数学は誰でも理解できるものではない。そこで、数学をバックにした、解析、設計、生産ツールが重要である。また、設計から検査に渡る各種のツールの自由な連携、およびツール群を線的ではなく面的に自由に組み合わせできる環境作りに踏み出していくことが大事である。ツールの自由な連携、それは個人や会社の自由な連携にもつながる。まさにCar Testing Japanが目指す方向性である。
第1部 基調講演
■安全車両
第2部 特別講演
第3部 テクノロジー・セッション
■安全車両
■xEV(電気自動車)
第4部 製品、技術情報、サービス
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