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ドローンビジネス調査報告書2019

本書の概要

ドローン関連ビジネスを展開する企業やキーマンなど40社以上を取材した上で、市場動向、ビジネス動向、行政、技術、法律や規制、課題、展望などドローン市場を多角的に分析。国内のドローンビジネスの成功戦略を立てるための情報が網羅された、必携の1冊です。

本書のポイント

  • 最新の国内ドローンビジネス市場規模
  • 40以上の分野別の産業分野別ロードマップなど
  • 企業動向、国や行政の動き、法律や規制、海外情報などを網羅し分析
  • ドローンビジネス(ドローンを活用するビジネスetc)の課題と展望

発売中

執筆者

春原久徳

春原久徳

青山 祐介

青山 祐介

インプレス総合研究所

インプレス総合研究所
発行所
株式会社インプレス
判型
A4版
ページ数
398P
発行日
2019/04/01
価格
CD(PDF)版+冊子:本体価格100,000円+税
CD(PDF)版   :本体価格90,000円+税
カテゴリー
ドローン
ロボット
ISBN
9784295006022
商品コード
500602

注目の調査結果

【図表1】 国内のドローンビジネス市場規模の予測

※1.ドローンビジネスの市場規模は、「機体」と「サービス」と「周辺サービス」の3つで構成される。

※2.機体市場は、業務用(固定翼及び回転翼、ローバー型、ボート型、潜水艦型)の完成品機体の国内での販売金額。軍事用は含まない。

※3.サービス市場は、ドローンを活用した業務の提供企業の売上額。ただし、ソリューションの一部分でのみドローンが活用される場合は、その部分のみの売上を推計。

※4.公共団体や企業が自社保有のドローンを活用する場合は、外部企業に委託した場合を想定し推計。

※5.周辺サービス市場は、バッテリー等の消耗品の販売額、定期メンテナンス費用、人材育成や任意保険等の市場規模。

 

【図表1】 国内のドローンビジネス市場規模の予測

 

2018年度の日本国内のドローンビジネスの市場規模は931億円と推測され、2017年度の503億円から428億円増加しています(前年比85%増)。2019年度には前年比56%増の1450億円に拡大し、2024年度には5073億円(2018年度の約5.4倍)に達すると見込まれます。
分野別に見ると、2018年度はサービス市場が前年比134%増の362億円となり、昨年度最も高かった機体市場の346億円(前年比64%増)を追い抜きました。また、周辺サービス市場が前年比63%増の224億円で続いています。各市場とも今後も拡大が見込まれており、2024年度においては、サービス市場が3568億円(2018年度の約10倍)と最も高く、機体市場が908億円(2018年度の約2.6倍)、周辺サービス市場が597億円(2018年度の約2.7倍)に達する見込みです。

機体市場のうち、マルチコプターに着目すると、2018年度はDJIのMAVIC 2 ENTERPRISEやPhantom 4 RTKなどに代表される小型機の性能が向上し、手軽に扱えるようになったことで、土木測量や設備点検、災害調査の分野で小型機の活用がより一層進みました。
2019年度以降は、農薬散布や物流などで大型の産業機の活用が進むことで、産業用機体の市場が増えていきます。また、警察や消防の導入が進むことで、小型機の業務活用のパーソナル化(ドローンの携帯化)が進んでいくことが予想されます。一方で、空以外の領域においても、ローバー型ドローン(UAV:Unmanned Ground Vehicle)、ボート型ドローン(USV:Unmanned surfacevehicle)、水中ドローン(UUV:Unmanned Underwater Vehicle)の開発や実証実験が進み、業務への活用されるものが出始めています。

【図表1】 国内のドローンビジネスのサービス市場規模の予測

【図表2】 サービス市場の分野別市場規模

サービス市場において、すでに市場が形成されつつあるものは、農薬散布や空撮、土木測量、ソーラーパネルや屋根等の設備点検などです。また、災害調査では、公共だけでなく、損害保険会社の損害査定での活用が本格化しています。物流においては、人口集中地区以外における目視外飛行(レベル3)での運用が開始されました。
その他の様々な業務分野では、サービス開発に向けた民間企業主体の実証実験が数多く行われて、業務への実装がはじまろうとしている段階です。
2019 年度以降は、非GPS環境下での安定飛行といった課題が一部解決するとともに、橋梁、送電線、鉄塔、基地局、発電施設、工場やビル、船舶といった点検の対象となる設備や構造物へのドローン活用の役割が明確化しつつあることにより、具体的なソリューションが開発されることでインフラや設備点検分野の利用が急速に拡大していくと予想されます。また、物流は離島や山間部等に代表される配達困難地域から導入が進んでいくと見られます。

周辺サービス市場では、ドローンの産業利用が進むにつれて、バッテリー等の消耗品や定期的なメンテナンス、業務環境に即した保険のバリエーションの増加などにより機体市場の拡大に合わせて成長していくと予想されます。
 

本書の内容

本書ではドローン関連ビジネスを展開する企業やキーマンなど40社以上の取材をもとに、市場動向、ビジネス動向、行政、法律や規制、課題、展望などドローン市場を多角的に分析。国内のドローンビジネスの成功戦略を立てるための情報が網羅された、必携の1冊です。

第1章の「ドローンビジネス市場分析」では、ドローンビジネスの市場規模やロードマップと今後の展望、産業構造やプレイヤー整理、事業者ごとのビジネスモデルについての分析、市場全体の最新動向、法律や規制などドローン市場を知るうえで、必要な情報を網羅的にまとめています。

第2章「産業分野別のドローンビジネスの現状と課題」では、農業、土木・建設、点検、搬送物流、倉庫工場など14分野合計42の業務用途ごとにドローンを活用したビジネスの現状とロードマップ、課題(分野特有の課題、技術課題、社会的課題など)、今後の可能性などを分析しています。

第3章の「各省庁の動向」では、今後のドローンビジネス市場の展望を理解するうえで重要な、国土交通省、経済産業省、総務省、農林水産省、内閣府の動向をまとめています。

第4章の「企業動向」では、今後のドローンビジネス市場のカギを握る企業を「ハードウェア」「サービス・ソリューション提供」「業界団体」などに分類し、35社・団体以上の動向をまとめています。
 

目次

第 1 章 ドローンビジネス市場分析

1.1    ドローンの定義と分類
1.1.1    本書で取り扱う「ドローン」の定義
1.1.2    ドローンの分類
1.1.3    民生用(ホビー用)と業務用
1.1.4    回転翼と固定翼、VTOL
1.1.5    水中ドローン
1.1.6    UGV ローバー型ドローン
1.2    ドローンの役割と有用性
1.2.1    ドローンの役割
1.2.2    ドローンの有用性
1.3    国内ドローンビジネスの市場規模
1.4    ドローンビジネスのロードマップ
1.5    国内ドローンビジネスの産業構造
1.5.1    ドローンビジネスの産業構造の整理
1.5.2    ドローンビジネスのプレイヤー
1.6    ドローン事業者のビジネスモデル
1.6.1    機体メーカー
1.6.2    センサーメーカー
1.6.3    サービス事業者
1.6.4    人材会社
1.6.5    スクール
1.6.6    セキュリティ
1.6.7    アンチドローン
1.7    ドローン市場のトレンドと今後の展望
1.7.1    ドローンの飛行申請からみる国内の傾向
1.7.2    国産の産業用機体の実用化に向けて
1.7.3    投資ファンド事例:Drone Fund
1.7.4    ドローン物流
1.7.5    JUTMの動向
1.7.6    通信事業者の動向
1.7.7    テラドローンが進める海外戦略
1.7.8    ドローン業界に求められる人材
1.7.9    ドローンがもたらす社会リスク
1.7.10    空中から陸上、水上、水中のフィールドへ
1.7.11    非GPS環境下で安定的に航行するドローンへの期待
1.7.12    民間への提案で重要な投資対効果の視点
1.7.13    エッジ端末としてのドローン
1.7.14    ドローンの業務のパーソナル化

第2章 産業分野別のドローンビジネスの現状と課題

2.1    ドローンの利用が期待される分野
2.2    農林水産業
2.2.1    農薬散布(肥料散布、種まきなど)
2.2.2    精密農業
2.2.3    農地内搬送
2.2.4    害獣対策
2.2.5    水産業
2.2.6    林業
2.3    土木・建設
2.3.1    工事進捗
2.3.2    土木測量
2.3.3    建築測量
2.4    点検
2.4.1    橋梁点検
2.4.2    トンネル点検
2.4.3    ダム点検
2.4.4    送電網の点検
2.4.5    基地局
2.4.6    ソーラーパネル点検
2.4.7    屋根点検
2.4.8    ビル壁面点検
2.4.9    下水道点検
2.4.10    プラント
2.4.11    風力発電
2.4.12    設備点検
2.4.13    船舶
2.5    空撮
2.5.1    映画・ドラマ・CMなどの商業空撮
2.5.2    観光空撮
2.5.3    不動産空撮
2.5.4    ニュース報道
2.5.5    イベント撮影
2.6    搬送・物流
2.6.1    通常搬送(拠点間・個別)
2.6.2    緊急搬送
2.7    防犯監視
2.7.1    巡回監視
2.7.2    イベント監視
2.8    倉庫工場(屋内利用)
2.8.1    部品・商品搬送
2.8.2    在庫管理
2.9    鉱業
2.9.1    鉱業
2.1    計測・観測
2.10.1    環境モニタリング
2.11    保険(損害保険)
2.11.1    損害保険
2.12    エンタテインメント
2.12.1    ドローンレース
2.12.2    イベント演出
2.13    通信
2.13.1    基地局・中継局
2.14    公共
2.14.1    現場状況把握(事件・事故状況把握)
2.14.2    被害状況調査(自然および人為的な広域災害)
2.15    その他

第3章 各省庁の動向

3.1    全体的な動向
3.2    内閣府
3.3    国土交通省
3.4    農林水産省
3.5    経済産業省
3.6    総務省

第4章 企業動向

4.1    ハードウェアメーカー
4.1.1    エンルート
4.1.2    ヤマハ発動機
4.1.3    DJI
4.1.4    自律制御システム研究所(ACSL)
4.1.5    プロドローン(PRODRONE)
4.1.6    エアロネクスト
4.1.7    本郷飛行機
4.1.8    SkyDrive(スカイドライブ)
4.1.9    スペースリンク
4.2    サービス・ソリューション提供
4.2.1    デンソー
4.2.2    日立システムズ
4.2.3    テラドローン
4.2.4    CLUE
4.2.5    センシンロボティクス
4.2.6    ドローンエモーション
4.2.7    楽天
4.2.8    楽天AirMap
4.2.9    ゼンリン
4.2.10    ORSO
4.2.11    do
4.2.12    エアロセンス
4.2.13    ドローン・ジャパン
4.2.14    エナジー・ソリューションズ
4.2.15    スカイロボット
4.2.16    かもめや
4.2.17    A.L.I.Technologies
4.2.18    メトロウェザー
4.2.19    DRONE iPLAB
4.3    業界団体
4.3.1    JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)
4.3.2    EDAC(一般社団法人救急医療・災害対応無人機等自動支援システム活用推進協議会)
4.3.3    セキュアドローン協議会
4.3.4    DPA(一般社団法人ドローン操縦士協会)
4.3.5    JDC(一般社団法人日本ドローンコンソーシアム)
4.3.6    DSERO(一般社団法人ドローン測量教育研究機構)

著者紹介

春原久徳

執筆者名
春原久徳

一般社団法人 セキュアドローン協議会 会長/ドローン・ジャパン株式会社 取締役会長/ ArduX Japan 株式会社 取締役会長
現在、ドローン関連コンサルティング、ドローンソフトウエアエンジニア育成事業、ドローンによる農業サービス開発を行っている。三井物産のIT系子会社で12年、米や台湾企業とITコンポーネンツの代理店権の獲得および日本での展開を担当。その後、日本マイクロソフトで12年、PCやサーバーの市場拡大に向けて、日本および外資メーカーと共同で戦略的連携を担当。2015年12月、ドローン・ジャパン設立。『ドローンビジネス調査報告書2023』(インプレス)を調査執筆、Drone.jpでコラム[ 春原久徳のドローントレンドウォッチング] 連載中。他にも各産業業界誌で多数執筆。農林水産省、NEDOや各業界団体でのドローン関連の講師を年間60~ 80回程度行っている。

青山 祐介

執筆者名
青山 祐介

ジャーナリスト/ドローンオペレーター/一等無人航空機操縦士/准橋梁点検技術者

フリーランスの記者・ライターとして、ドローンのハード、ソリューション、ビジネスなどを取材し、書籍の執筆やWebメディアに寄稿。執筆活動と並行してドローンの操縦業務も行っており、橋梁をはじめとしたインフラ・設備の点検、国産ドローンの開発プロジェクトといった、産業分野のドローンオペレーションに従事している。ドローン物流ではレベル2、3、4の物流オペレーションに多数従事しており、2023年3月には日本初となるレベル4(カテゴリーⅢ)での荷物配送実証実験にも参加。また、CMやミュージックビデオといった映像作品の空撮も数多く手がけるほか、登録講習機関や民間資格スクールの講師、セミナー、コンサルティング等も行っている。

インプレス総合研究所

執筆者名
インプレス総合研究所

インプレスグループのシンクタンク部門として2004年に発足。2014年4月に現在の「インプレス総合研究所」へ改称。インターネットに代表される情報通信(TELECOM)、デジタル技術(TECHNOLOGY)、メディア(MEDIA)の3つの分野に関する理解と経験をもとに、いまインターネットが起こそうとしている産業の変革に注目し、調査・研究およびプロフェッショナル向けクロスメディア出版の企画・編集・プロデュースを行っている。メディアカンパニーとしての情報の吸収力、取材の機動力を生かし、さらにはメディアを使った定量調査手法と分析を加えて、今後の市場の方向性を探り、調査報告書の発行、カスタム調査、コンサルティング、セミナー企画・主催、調査データ販売などを行っている。