本書の概要
本書ではドローン関連ビジネスを展開する企業やキーマンなど50社以上を取材した上で、市場動向、ビジネス動向、行政、技術、法律や規制、課題、展望などドローン市場を多角的に分析。国内のドローンビジネスの成功戦略を立てるための情報が網羅された、必携の1冊です。
本書のポイント
- 2020年3月発表!最新の国内ドローンビジネス市場規模掲載
- 14分野41業務用途ごとにロードマップや課題、今後の展望を掲載
- 産業構造やプレイヤー整理、事業者ごとのビジネスモデルについて分析
- 企業動向、国や行政の動き、法律や規制、海外情報などを網羅し分析
- 注目の企業42社・団体の動向を掲載
- ドローンビジネス(ドローンを活用するビジネスetc)の課題と展望
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注目の調査結果
※1.ドローンビジネスの市場規模は、「機体」と「サービス」と「周辺サービス」の3つで構成される。 ※2.機体市場は業務用(固定翼及び回転翼、ローバー型、ボート型、潜水艦型)の完成品機体の国内での販売金額。軍事用は含まない。 ※3.サービス市場は、ドローンを活用した業務の提供企業の売上額。ただし、ソリューションの一部分でのみドローンが活用される場合は、その部分のみの売上を推計。 ※4.公共団体や企業が自社保有のドローンを活用する場合は、外部企業に委託した場合を想定し推計。 ※5.周辺サービス市場は、バッテリー等の消耗品の販売額、定期メンテナンス費用、人材育成や任意保険等の市場規模。 |
【図表1】 国内のドローンビジネス市場規模の予測
2019年度の日本国内のドローンビジネスの市場規模は1409億円と推測され、2018年度の931億円から478億円増加しています(前年度比51%増)。2020年度には前年度比37%増の1932億円に拡大し、2025年度には6427億円(2019年度の約4.6倍)に達すると見込まれます。
分野別に見ると、2019年度はサービス市場が前年比68%増の609億円で、昨年同様に最も規模の大きい市場です。また、機体市場は前年度比37%増の475億円、周辺サービス市場が前年度比46%増の326億円です。各市場とも今後も拡大が見込まれており、2025年度においては、サービス市場が4426億円(2019年度の約7.3倍)、機体市場が1229億円(2019年度の約2.6倍)、周辺サービス市場が771億円(2019年度の約2.4倍)に達する見込みです。
機体市場は、国内および海外メーカーから、農薬散布やセンシング、点検、運搬など用途にあわせた産業用機体が発売されており、特に農薬散布機は普及しはじめています。
2020年度は、非GPS環境下で活用される小型機や運搬などに活用される大型機の活用が進むことが予想され、産業機の種類が増えていくとみられます。また、防災関係機関によるドローンの導入がより一層進むことが予想されます。
サービス市場は、昨年度想定していた成長速度よりもやや遅れが見られます。企業がドローンの導入を行うにあたって、業務フローの再構築や運用ノウハウの蓄積、マニュアル作成、人材の育成などに対して想定していた以上に時間を要しています。2019年度も企業や国による実証実験が引き続き行われましたが、ビジネス現場への実装まで至らないケースが散見されました。
2020年度はこれらの課題が徐々に解決されることで、実際のビジネスでドローンを活用する場面が増えていくとみられます。また、2020年度後半には、総務省の制度変更により携帯電話の上空利用が急速に進むことが見込まれます。今後はドローンで取得した映像などのデータを、リアルタイムに利用者側に届けることができるメリットを生かし、点検などの分野での利用が進むことが見込まれています。また、物流や広域警備などの長距離飛行が求められる分野で、携帯電話ネットワークを利用したドローンによるサービスの伸びも期待されます。
【図表2】 サービス市場の分野別市場規模
サービス市場を産業分野別にみると、特にインフラや設備点検の現場でドローンが普及していくとみられます。橋梁、鉄塔、基地局、発電施設、プラント、工場やビル、船舶といった点検対象となる構造物に対して、ドローン活用の効果が明確になってきています。こうした状況をうけて、ドローンのサービス事業者からソリューションが提供されていくとみられ、インフラや設備点検分野の利用が拡大していくことが予想されます。また、非GPS環境下でも安定的な飛行が可能となった小型のドローンの開発が進んだことにより、プラントや工場の屋内、鉄道トンネルといった環境でもドローンを活用した点検が行われていくことが予想されます。これらの小型ドローンは、従来の人による点検が困難であった天井や屋根裏空間、細い配管ダクトの中の点検を可能にし、ドローンが専門的に行う新たな点検分野市場を開拓していく可能性があります。
周辺サービス市場では、ドローンの産業利用が進むにつれて、バッテリー等の消耗品や定期的なメンテナンス、業務環境に即した保険のバリエーションの増加などにより機体市場の拡大に合わせて引き続き成長していくと推測されます。今後、導入が予想される免許制の動きに伴い、スクールの動きも活発になるとみられます。各ユーザー企業における運用管理やソフトウェア開発などのドローンに特化した人材の要求が高まっており人材サービス市場の拡大も予想されます。
本書の内容
本書はドローン関連ビジネスを展開する企業やキーマンなど50社以上の取材を基に、市場動向、ビジネス動向、行政、法律や規制、課題、展望などドローン市場を多角的に分析。国内のドローンビジネスの成功戦略を立てるための情報が網羅された、必携の1冊です。
第1章の「ドローンビジネス市場分析」では、ドローンビジネスの市場規模やロードマップと今後の展望、産業構造やプレイヤー整理、事業者ごとのビジネスモデルについての分析、市場全体の最新動向、法律や規制などドローン市場を知るうえで、必要な情報を網羅的にまとめています。
第2章「産業分野別のドローンビジネスの現状と課題」では、農業、土木・建設、点検、搬送物流、公共など14分野合計41の業務用途ごとにドローンを活用したビジネスの現状とロードマップ、課題(分野特有の課題、技術課題、社会的課題など)、今後の可能性などを分析しています。
第3章の「各省庁の動向」では、今後のドローンビジネス市場を展望するうえで重要な、国土交通省、経済産業省、総務省、農林水産省、内閣府の動向をまとめています。
第4章の「企業動向」では、今後のドローンビジネス市場のカギを握る企業を「ハードウェア」「サービス・ソリューション提供」「業界団体」などに分類し、42社・団体の動向をまとめています。
目次
1.1 ドローンの定義と分類
1.1.1 本書で取り扱う「ドローン」の定義
1.1.2 ドローンの分類
1.1.3 民生用(ホビー用)と業務用
1.1.4 回転翼と固定翼、VTOL
1.1.5 屋内用小型ドローンとマイクロドローン
1.1.6 水中ドローン
1.1.7 UGV ローバー型ドローン
1.2 ドローンの役割と有用性
1.2.1 ドローンの役割
1.2.2 ドローンの有用性
1.3 国内ドローンビジネスの市場規模
1.4 2019年度の動向と今後の見通し
1.4.1 2019年度の動き
1.4.2 2020年度の注目点
1.4.3 2021年度以降の予想
1.5 国内ドローンビジネスの産業構造
1.5.1 ドローンビジネスの産業構造の整理
1.5.2 ドローンビジネスのプレイヤー
1.6 ドローン事業者のビジネスモデル
1.6.1 機体メーカー
1.6.2 センサーメーカー
1.6.3 サービス事業者
1.6.4 人材会社
1.6.5 スクール
1.6.6 セキュリティ
1.6.7 アンチドローン
1.7 ドローン市場の最新動向
1.7.1 ドローンの飛行申請からみる国内の傾向
1.7.2 ドローン物流
1.7.3 通信事業者の動向
1.7.4 レベル4実現を見据えた機体登録制度と免許制度の創設
1.7.5 国産ドローン開発を政府が推進
1.7.6 防災分野で普及の進むドローン
1.7.7 Skydioの日本上陸
1.7.8 屋内利用の広がりとFPVオペレーションのニーズ
1.7.9 “工事”としてのドローンオペレーション
1.7.10 空から陸や水上・水中へ
1.8 ドローン業界の課題
1.8.1 現場実装の課題に直面するドローン活用
1.8.2 悪意あるドローンへの対策
1.8.3 ドローンのサイバーセキュリティ
1.8.4 ドローンにおけるチャイナリスク
1.8.5 ドローン産業で必要とされる人材
1.8.6 期待されたビジネスと現状評価
2.1 ドローンの利用が期待される分野
2.2 農林水産業
2.2.1 農薬散布(肥料散布、種まきなど)
2.2.2 精密農業
2.2.3 害獣対策
2.2.4 水産業
2.2.5 林業
2.3 土木・建設
2.3.1 工事進捗
2.3.2 測量
2.4 点検
2.4.1 橋梁
2.4.2 トンネル・とう道
2.4.3 ダム
2.4.4 送電網
2.4.5 基地局鉄塔
2.4.6 ソーラーパネル点検
2.4.7 屋根
2.4.8 ビル壁面
2.4.9 下水道
2.4.10 プラント
2.4.11 風力発電
2.4.12 建築物設備
2.4.13 船舶
2.4.14 天井・屋根裏空間
2.5 空撮
2.5.1 映画・ドラマ・CMなどの商業空撮
2.5.2 観光空撮
2.5.3 不動産空撮
2.5.4 ニュース報道
2.5.5 イベント撮影
2.6 搬送・物流
2.6.1 通常搬送(拠点間・個別)
2.6.2 緊急搬送
2.7 警備
2.7.1 施設警備
2.7.2 イベント監視
2.8 倉庫工場(屋内利用)
2.8.1 部品・商品搬送
2.8.2 在庫管理
2.9 鉱業
2.9.1 鉱業
2.10 計測・観測
2.10.1 環境モニタリング
2.11 保険(損害保険)
2.11.1 損害保険
2.12 エンタテインメント
2.12.1 ドローンレース
2.12.2 イベント演出
2.13 通信
2.13.1 基地局・中継局
2.14 公共
2.14.1 消防
2.14.2 災害調査
2.15 運搬
2.15.1 運搬
2.16 その他
3.1 全体的な動向
3.2 内閣府
3.3 国土交通省
3.4 農林水産省
3.5 経済産業省
3.6 総務省
※42企業程度の個票掲載。※3月9日更新
4.1 ハードウェアメーカー
4.1.1 イームズロボティクス
4.1.2 エアロネクスト
4.1.3 エンルート
4.1.4 自律制御システム研究所(ACSL)
4.1.5 SkyDrive
4.1.6 DJI
4.1.7 FullDepth
4.1.8 プロドローン(PRODRONE)
4.1.9 メトロウェザー
4.1.10 ヤマハ発動機
4.2 サービス・ソリューション提供
4.2.1 iROBOTICS(アイ・ロボティクス)
4.2.2 エアロセンス
4.2.3 A.L.I.Technologies
4.2.4 エナジー・ソリューションズ
4.2.5 FPV Robotics
4.2.6 ORSO
4.2.7 かもめや
4.2.8 CLUE
4.2.9 ジャパン・インフラ・ウェイマーク
4.2.10 スカイロボット
4.2.11 セコム
4.2.12 センシンロボティクス
4.2.13 テラドローン
4.2.14 デンソー
4.2.15 do
4.2.16 ドローン・ジャパン
4.2.17 ドローンエモーション
4.2.18 日本郵便
4.2.19 日立システムズ
4.2.20 FLIGHTS
4.2.21 ブルーイノベーション
4.2.22 楽天
4.2.23 楽天AirMap
4.2.24 Liberaware
4.3 業界団体
4.3.1 一般社団法人救急医療・災害対応無人機等自動支援システム活用推進協議会(EDAC)
4.3.2 一般社団法人日本ドローンコンソーシアム(JDC)
4.3.3 日本無人機運行管理コンソーシアム(JUTM)
4.3.4 一般社団法人 日本産業用無人航空機工業会(JUAV)
4.3.5 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)
4.3.6 セキュアドローン協議会
4.3.7 一般社団法人ドローン測量教育研究機構(DSERO)
4.3.8 一般社団法人ドローン操縦士協会(DPA)