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データマネジメント投資は着実に増加 組織体制の整備が進む一方で、人材不足は依然として課題 『データマネジメントの実態と最新動向2025』12月25日発売

2024.12.23
調査結果

 インプレスグループでIT関連メディア事業を展開する株式会社インプレス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:高橋隆志)は、データマネジメントに関する調査結果を発表します。また、本調査の詳細は、新産業調査レポート『データマネジメントの実態と最新動向2025』(https://research.impress.co.jp/DM2025)として、2024年12月25日(水)に発売いたします(予約受付中)。

■昨年に続き、企業のデータマネジメントへの取り組み状況を調査

 データマネジメントとは、データを資源として、ビジネスに活かせる状態を継続的に維持し、進化させていくための組織的な営みです。昨今、社会全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)の流れや生成AIの普及を背景に、データマネジメントの重要性は高まっています。
 本書は、「データマネジメントの実態と最新動向」の第二弾となるもので、日本企業におけるデータマネジメントの取り組みの実態を、アンケート調査の結果をもとに分析し、現状を明らかにするほか、昨年との比較を行い、取り組みの進展具合を明らかにします。また、データマネジメントを高度化する製品・サービスについて、主要なベンダーへの取材をもとに、各社のビジネス動向や戦略を解説。データマネジメントにおける技術的・ビジネス的なトレンドを整理します。顧客のDXやデータマネジメントを支える企業や、データマネジメントに取り組む企業にとって、必読の1冊です。

■「企業のデータマネジメントの取り組み実態調査」のハイライト

 本調査では、データ品質管理やマスターデータマネジメント、データ統合やデータ基盤の構築、メタデータ整備、データアーキテクチャやデータモデリング、人材や組織など、データマネジメントにおける様々な観点の設問を通じて、企業のデータマネジメントの実態を多角的に分析しています。
 調査の結果を総合すると、多くの企業のデータマネジメントは徐々に進行しているものの、まだまだ道半ばであるといえます。昨年度の調査結果を比較すると、データマネジメントに割く予算はやや増加傾向にありますが、専門組織の設置まで行う企業は限られています。特にスキルを持つ人材の不足が昨年に続いて課題となっています。
また、保有するデータ全体を網羅したデータの鳥瞰図であるデータアーキテクチャや、データの構造と相互関係を具体的に表現したデータモデリング、経営層や事業部門の責任者のデータマネジメントへの関与には密接な関係があることもわかりました。
 以下では、調査におけるトピックの一部をご紹介します。

■国内データマネジメントの着実な進展が見える

 IT 投資予算に占めるデータマネジメントに関わる投資の割合を聞いたところ、「5%未満」と回答した企業が最も多い36.6%でしたが、昨年度の54.1%から17.5ポイント減少しました。一方で、「10%以上、20%未満」が昨年の4.9%から8.5%に、「それ以上」が1.2%から2.0%にそれぞれ増加しており、データマネジメントの優先順位が徐々にではありますが底上げされてきているとみられます。さらには、データマネジメントを推進する組織体制の整備状況に関しては、データマネジメントに関する人材や組織の課題として「データマネジメント専任の組織やチームを作れない」を上げた企業が昨年度の47.4%から今年度は33.6%へと13.8ポイント減少しており、データマネジメント専任の体制が着実に作られ始めている兆しが見て取れます。一方で、データマネジメントのスキルを持った人材が不足しているという課題は、解決されていないようです。


 
【図表1.IT予算に占めるデータマネジメントに関わる投資の割合】


 
【図表2.データマネジメントに関わる人材や組織の課題】

■生産現場のOTデータは、まだ収集・活用が進んでいない

 生産現場のデータ(OTデータや製造IoTデータ)の利活用状況を製造業単独で見てみると、「システムは連携していないが、必要な都度、経営や生産以外の業務部門で生産現場のデータが活用されている」が最も多い35.6%となっており、もっぱら都度的な利用に終止しているようにみえます。「生産現場のデータは、経営や生産以外の業務部門では全く活用されていない」または「生産現場のデータの活用状況がわからない」と回答した製造業は半数近くに上り、製造業における生産現場のデータ利活用は思うように進んでいないようであることがわかりました。製造業では保有するデータの種類が多く、複雑性も高いという困難な背景があることは確かですが、この結果を見るかぎり、生産現場のデータ利活用が「個々の工場の現場まかせ」になっていることが危惧されます。


 
【図表3.生産現場のデータ(OT データや製造 IoT データ)の活用部門】

■『データアーキテクチャの策定』と『経営・事業責任者の参画』に相関関係

 企業内におけるデータアーキテクチャ策定の最も初歩的な意義は、保有するデータ全体を網羅したデータの鳥瞰図を得ることです。データアーキテクチャが直接利益を生み出すものではありませんが、企業がDX-Ready(DXの準備が整った状態)であることの必須条件の一つです。今回の調査でデータアーキテクチャを策定済みと回答した企業は、「積極的に取り組み常にアップデートしている」が10.3%、「策定しているがアップデートまではしていない」を合わせても18.8%に過ぎません。ただし、昨年調査からは7.9ポイントと大きく増加しています。


 
【図表4.データアーキテクチャ(データの鳥瞰図・地図)の策定状況】

 データアーキテクチャの策定には経営および事業部門の知見が必要です。今回の調査でデータアーキテクチャの策定に事業部門の責任者またはメンバーが参画していると回答した企業は半数近くに上り、逆に IT 部門のみで策定している企業は約3割にとどまっています。データアーキテクチャの策定へ参画する事業部門のウェイトが高くなってきたことが伺えます。


 
【図表5. データアーキテクチャ作成へのIT部門以外の関与(複数回答)】

■企業のデータマネジメントの取り組み実態調査 概要

調査目的 :企業におけるデータマネジメントの活動状況やデータマネジメントを担当する人材・組織の状況を把握すること
調査対象 :株式会社インプレスが媒体/サービスである「IT Leaders」などの読者、セミナー・イベントなどの事前登録者・受講者・来場者のうち、勤務先企業・団体のデータの維持・管理(データマネジメント)の状況を把握している方や、実務に携わっている方
調査方法 :対象者にメールを送付し、Web上のアンケートフォームへ誘導
有効回答数:399人
調査期間 :2024年10月25日~11月4日
調査企画・実施:株式会社インプレス インプレス総合研究所

■書誌情報

書名  :データマネジメントの実態と最新動向2025
監修  :真野正、赤俊哉
著   :真野正、海老原吉晶、越塚登、インプレス総合研究所
発売日 :2024年12月25日(水)
ページ数:184ページ
サイズ :A4判
定価  :CD(PDF)版・電子版 110,000円(本体100,000円+税10%)
CD(PDF)+冊子版  121,000円(本体110,000円+税10%)
ISBN  :978-4-295-02090-5
 

◇詳細、ご予約は右よりご覧ください。https://research.impress.co.jp/DM2025

以上
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【株式会社インプレス】 https://www.impress.co.jp/
シリーズ累計8,000万部突破のパソコン解説書「できる」シリーズ、「デジタルカメラマガジン」等の定期雑誌、IT関連の専門メディアとして国内最大級のアクセスを誇るデジタル総合ニュースサービス「Impress Watchシリーズ」等のコンシューマ向けメディア、「IT Leaders」をはじめとする企業向けIT関連メディアなどを総合的に展開・運営する事業会社です。IT関連出版メディア事業、およびデジタルメディア&サービス事業を幅広く展開しています。

【インプレスグループ】 https://www.impressholdings.com/
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:松本大輔、証券コード:東証スタンダード市場9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「航空・鉄道」「モバイルサービス」「学術・理工学」を主要テーマに専門性の高いメディア&サービスおよびソリューション事業を展開しています。さらに、コンテンツビジネスのプラットフォーム開発・運営も手がけています。

 

エンタープライズIT
2024.12.23