[世界各国の政策と社会基盤技術の最新動向]
本書の概要
2015年頃より、IoT(InternetofThings)や人工知能(AI)が注目され始め、これらの技術を使って家電や自動車などあらゆるモノがネットワークにつながり、効率的な社会を創造することが期待されている。 平成28(2016)年、第5期科学技術基本計画が閣議決定され、この中で、サイバー空間と現実社会が高度に融合した未来社会を総称して「超スマート社会」と呼んでいる。
スマート社会の実現に向けて各国では、効率的な都市の構築に向けた実験が始まっている。日本においては、2011年に発生した東日本大震災をきっかけとしたエネルギー問題が注目され、エネルギー効率の良い都市の構築に向けて各種の取り組みがなされている。
本書は、一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)スマート社会ソフトウェア専門委員会が2012(平成24)年度から5年間、超スマート社会に関する国内外の動向について調査したレポートをもとにまとめたものである。
- スマートさとは何か
- 国内外のスマート社会関連プロジェクトの動向
- スマート社会において重要な技術開発をしているベンチャー企業の調査
- 超スマート社会構想(Society5.0)を実現するためのソフトウェアコンセプト'SoftwareDefinedSociety(SDS)'
- 人工知能(AI)とデータ流通促進の取り組み
- 異なる産業間での超スマート社会システムが連携するためのビジネスモデル
- フレームワークとユースケースの検討
など、「超スマート社会」を実現するうえで、情報通信分野の視点で重要な情報をコンパクトに整理している。
本書のポイント
- 「超スマート社会」の全体像とグローバル動向が見える
- 「超スマート社会」の実現のためのIoTやAI活用がわかる
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本書の内容
2015年頃より、IoT(Internet of Things)や人工知能(AI)が注目され始め、これらの技術を使って家電や自動車などあらゆるモノがネットワークにつながり、効率的な社会を創造することが期待されている。
平成28(2016)年、第5期科学技術基本計画が閣議決定され、この中で、サイバー空間と現実社会が高度に融合した未来社会を総称して「超スマート社会」と呼んでいる。
スマート社会の実現に向けて、効率的な都市の構築に向けた実験が各国で始まっている。日本においては、2011年に発生した東日本大震災でのエネルギー問題が注目され、エネルギー効率の良い都市の構築に向けて各種の取り組みがなされている。
本書は、一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)スマート社会ソフトウェア専門委員会が平成(2012)年度から5年間、超スマート社会に関する国内外の動向について調査したレポートをもとにまとめたものである。
- スマートさとは何か
- 国内外のスマート社会関連プロジェクトの動向
- スマート社会において重要な技術開発をしているベンチャー企業の調査
- 超スマート社会構想(Society5.0)を実現するためのソフトウェアコンセプト'Software Defined Society(SDS)'
- 人工知能(AI)とデータ流通促進の取り組み
- 異なる産業間での超スマート社会システムが連携するためのビジネスモデル
- フレームワークとユースケースの検討
など、「超スマート社会」を実現するうえで、情報通信分野の視点で重要な情報をコンパクトに整理している。
目次
1.1 超スマート社会の定義
1.2 超スマート社会の市場規模・経済価値
1.3 産業別の超スマート社会のユースケース
1.3.1 検討の方向性
1.3.2 課題の明確化
[1] 交通渋滞の低減
[2] 交通事故の低減
[3] 物流の効率化
[4] 環境負荷の軽減
[5] 災害時の被害軽減
1.3.3 提供すべき価値
1.3.4 ビジネスモデル
1.3.5 IT・ソフトウェアの役割
1.3.6 サービスイメージ(スマートルートサービス)
2.1 米国の動向
2.1.1 情報通信政策分野における超スマート社会実現に向けた取り組み
[1] 主要情報政策
(1) Digital Economy Agenda
(2) 連邦政府におけるIT活用政策
[2] 超スマート社会実現に向けた取り組み
(1) Smart Cities Initiative
(2) Smart America Challenge
(3) A STRATEGY FOR AMERICAN INNOVATION
[3] 情報セキュリティ関連施策
(1) 民間企業におけるサイバーセキュリティ対策強化支援
(2) Framework for Improving Critical Infrastructure Cybersecurity
2.1.2 イノベーション・科学技術戦略
[1] 科学技術行政体制
[2] 情報通分野の研究開発
(1) NITRD(情報通信分野の研究開発プログラム)における取り組み
(2) NSF(米国科学財団)における取り組み
(3) DARPA(国防高等研究計画局)における取り組み
2.1.3 民間企業の動向(1) アイ・ビー・エム
[1] グローバルな地域別売上と事業別売上状況
[2] 事業戦略と経営戦略方針
[3] SMACS事業への強化方針
(1) ソフトウェアの注力分野「SMACS」
(2) ビッグデータ/IoT分野の取り組み「Watson」(ワトソン)
(3) コグニティブコンピューティング「Watson」
2.1.4 民間企業の動向(2) ゼネラル・エレクトリック(GE)
[1] グローバルな地域別売上と事業別売上状況
[2] インダストリアル・インターネット(Industrial Internet)構想
[3] インダストリアル・インターネット構想の実現に向けた取り組み
(1) アプリケーション開発企業からプラットフォーム企業への転換
(2) Industrial Internet Questsの開催
(3) Frost I3(フロスト・アイ・スリー)の設立
(4) ビッグデータ分析サービス用プラットフォーム「Predix」(プレディックス)
2.1.5 その他の民間企業の動向(3) シスコシステムズ、マイクロソフト、グーグル、フェイスブック
[1] シスコシステムズ社(Cisco Systems社)
[2] マイクロソフト社(Microsoft社)
[3] Google(Alphabet)
[4] Facebook
2.2 EUの動向
2.2.1 情報通信政策分野における超スマート社会実現に向けた取り組み
[1] 主要情報政策
(1) デジタル・アジェンダ
(2) Innovation Union
(3) A Digital Single Market Strategy for Europe
[2] IT利活用に関する政策
(1) Digitising European Industry
(2) デジタルイノベーションハブの構築
(3) 産業向けデジタルプラットフォームの主導
(4) デジタル技術の格差の解消
(5) 産業のスマートかに必要なフレームワークの構築
[3] IT人材に係る課題への対応
[4] 情報セキュリティ関連施策
(1) サイバーセキュリティ戦略
(2) ネットワーク情報セキュリティ指令
(3) 近年の情報セキュリティ関連の施策
2.2.2 イノベーション・科学技術戦略
[1] 成長戦略「Europe 2020」
[2] Innovation Union
[3] Innovation Partnership
[4] EU域内における研究開発プロジェクト
(1) FP7の概要
(2) CIPの概要
(3) EITの概要
[5] HORIZON2020
2.3 ドイツの動向
2.3.1 情報通信政策分野における超スマート社会実現に向けた取り組み
[1] 主要情報政策
(1) Digital Germany 2015
[2] IT利活用に関する政策
(1) Industry 4.0(インダストリー4.0)
(2) Trusted Cloud
[3] 情報セキュリティ関連施策
(1) サイバーセキュリティ戦略
(2) Digital Agenda 2014-2017
(3) Federal Office for Information Security (BSI)によるその他の政策
2.3.2 イノベーション・科学技術戦略
2.3.3 民間企業の動向
[1] シーメンス社(Siemens社)
[2] エス・エイ・ピー社
2.4 英国の動向
2.4.1 情報通信政策分野における超スマート社会実現に向けた取り組み
[1] 主要情報政策
(1) 英国の情報技術セクターを強化し製品・サービスの輸出の促進
(2) 英国企業による情報技術とデータの有効活用を奨励
(3) デジタル時代の恩恵を英国民にもたらす
(4) 英国での情報経済の繁栄を支える(人材育成、インフラ構築、セキュリティの保証)労働者のITスキルの向上
[2] 民間におけるIT利活用促進施策
(1) 政府のリーダーシップ
(2) 政府の役割
(3) ネットワークと無線通信
(4) 標準規格
(5) 技術開発と研究開発
(6) データ
(7) 法規制
(8) 信頼性
(9) 協調
[3] 情報セキュリティ関連施策
(1) サイバースペースでの商業活動の安全性向上(サイバー犯罪の撲滅)
(2) サイバー攻撃への耐性強化
(3) よりオープンで活発かつ安定したサイバースペースの構築に貢献(国際協力)
(4) サイバーセキュリティに関する知識、スキル、能力の強化(人材育成)
2.4.2 イノベーション・科学技術戦略
[1] Our plan for growth: science and innovation
[2] Innovate UK
[3] 英国における今後の科学技術・イノベーション投資の方向性
2.5 アジアの動向
2.5.1 韓国の動向
[1] 主要情報政策
(1) 未来創造科学部によるIT政策
(2) 第5次国家情報化基本計画(2013~2017)
(3) ICT産業政策(ICT新産業の育成)
(4) ICT特別法制定
(5) IoT基本計画
(6) オープンデータ・ビッグデータ活用
(7) IT利活用に関する施策
(8) 創造経済ビタミンプロジェクト
[2] 情報セキュリティ関連施策
(1) National Cybersecurity Masterplan
(2) 情報保護事前点検制度
2.5.2 シンガポールの動向
[1] Intelligent Nation 2015
(1) Next Gen NBN(Next Generation Nationwide Broadband Network)
(2) Wireless@SG
(3) クラウド・コンピューティング
(4) iSPRINT (Increase SME Productivity with Infocomm Adoption & Transformation)
(5) TradeXchange
(6) CEPAS(Contactless e-Purse Application)
(7) i-Singapore(Image of Singapore)
(8) Silver Infocomm Initiative
(9) NEU PC Plus
(10) Infocomm Accessibility Centre
(11) SOEasy(Standard ICT Operating Environment)
(12) Digital Concierge
(13) Infocomm@AirHub
[2] Infocomm Media 2025
(1) データ、次世代通信、コンピューター技術への投資
(2) 継続的かつリスクのある挑戦が可能なエコシステムの構築
(3) 人々の情報通信メディアの利用促進
[3] 民間におけるIT利活用促進政策
(1) Smart Nation Initiative
(2) クラウド・コンピューティング
(3) iSPRINT(Increase SME Productivity with Infocomm Adoption & Transformation)
(4) MOOC Pilot for Data Sciences & Analytics Training
(5) Business Analytics Shared Services for Retail & Wholesale Sectors
[4] 情報セキュリティ関連施策
(1) 重要情報通信インフラのセキュリティとレジリエンスを強化する
(2) 適切な情報通信セキュリティの評価手段の導入を促進する
(3) ICTセキュリティの専門人材のプールを増やす
2.6 日本の動向
2.6.1 情報通信政策分野における超スマート社会実現に向けた取り組み
[1] IoT推進コンソーシアム/IoT推進ラボ(経済産業省・総務省)
[2] ビジネスマッチング(IoT Lab Connection)
[3] IoTプロジェクト選考会議(IoT Lab Selection)
[4] 新産業構造部会によるIoT・ビッグデータ・人工知能等による変革を踏まえた将来の経済社会のあるべき姿の検討(経済産業省)
[5] IoT/ビッグデータ時代に向けた新たな情報通信政策の在り方(総務省)
2.6.2 イノベーション・科学技術戦略
[1] 科学技術イノベーション総合戦略およびそれに関連する動向(内閣府)
[2] 人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト(文部科学省)
[3] AIPセンター(理化学研究所)
[4] 新領域開拓者支援(科学技術振興機構)
2.6.3 情報セキュリティ関連施策
[1] サイバーセキュリティ経営ガイドライン
[2] IoT推進コンソーシアム:IoTセキュリティWG
3.1 情報処理基盤
3.1.1 IoT/ビッグデータ活用基盤
[1] 爆発するデジタルデータへの対応
[2] IoTを実現する情報処理基盤
(1) I-ハードウェア(Infrastructure - Hardware
(2) I-エンベデッドソフトウェア(Infrastructure - Embedded))
(3) I-データバンク(Infrastructure - databank)
(4) I-プラットフォーム(Infrastructure - Platform)
(5) I-アプリケーション(Infrastructure - Application)
[3] 付加価値を生み出すデータ分析機能
3.1.2 都市OS・プラットフォーム
[1] 九州大学共進化システム創成拠点(COI:Center for Co-Evolutional Social Systems)
(1) いつでもどこでも誰でも
(2) 共進化社会
(3) 共進化社会をつくる都市OSの機能
[2] バルセロナ(スペイン)
3.1.3 人工知能技術
[1] 人工知能の研究領域
[2] 新たなニューラルネットワーク技術:ディープラーニング
[3] 人工知能の発展
[4] ベンチャー企業への期待の高まり
[5] 経済成長のための人工知能の活用
[6] 人工知能の活用事例
(1) ABEJA「ディープラーニングを用いた店舗解析プラットフォーム ABEJA Dashboard」
(2) ウェザーニューズ「雲画像からのゲリラ雷雨判定」
(3) 電通「ディープラーニングを活用した屋外デジタル広告におけるターゲティング」
(4) ファナック「FANUC Intelligent Edge Link and Drive system」
(5) KDDI「人工知能を活用したネットワーク自動運用システム」
3.2 データ基盤
3.2.1 データの流通・利活用の類型
3.2.2 データのオープン化
[1] わが国におけるオープンデータの基本原則
[2] オープンデータポータルサイト
[3] オープンデータの現状と課題
3.2.3 対価によるデータの流通
[1] データマーケットプレイス
(1) データプラーザ(富士通)
(2) Every Sense(Every Sense)
(3) Data Market(シンクロ)
(4) G空間プラットフォーム
[2] データの交換(エクスチェンジ)
3.2.3 データ流通促進に向けた政府の取り組み
[1] わが国におけるオープンデータの基本原則
3.2.4 データ流通促進に向けた政府の取り組み
[1] IoT推進コンソーシアム「データ流通促進WG」
(1) 契約における検討事項
(2) プライバシー等に係る検討事項
[2] 経済産業省「データに関する取引の推進を目的とした契約ガイドライン」
3.3 国際標準化
3.3.1 ビジネスにおける国際標準化の意義・重要性
[1] デジュール標準について
[2] デファクト標準について
3.3.2 ISOにおける国際標準化
3.3.3 IECにおける国際標準化
[1] 市場戦略評議会(MSB)による白書発行
[2] システム評価グループ(SMB/SEG)によるシステムアプローチ
[3] SEG 1: Systems Evaluation Group - Smart Cities
[4] システム委員会(SMB/SyC)によるシステムズアプローチ
[5] システム委員会(SyC)
[6] スマートエコシステムにおけるセキュリティと安全性
3.3.4 ISO/IEC JTC 1における国際標準化
[1] ISO/IEC JTC 1/WG 9(Big Data)およびISO/IEC JTC 1/WG 10(IoT)の設置
[2] スマートシティ研究グループ(ISO/IEC JTC 1/WG 11 on Smart Cities)の設立
3.3.5 IEEEにおける国際標準化
3.3.6 ITUにおける国際標準化
3.3.7 業界アライアンス等による活動
[1] Industrial Internet Consortium
[2] ALLSEEN ALLIANCE.
[3] IETF
[4] 3GPP
[5] ETSI
[6] oneM2M
3.3.8 経済・社会・環境が持続可能なスマートシティのための評価手法
[1] 持続可能なスマートシティ開発のための評価指標~統合指標と個別指標との関係
[2] 都市サービス評価指標の適用事例研究
[3] スマートグリッドのセキュリティ・安全性の確保
3.4 セキュリティ・個人情報保護
3.4.1 IoTシステムに関するセキュリティの現状
3.4.2 セキュリティ向上に向けたソフトウェア産業の取り組み例
[1] 個別の技術開発
(1) 認証暗号技術の開発
(2) LSI向けのセキュリティ技術開発
(3) ブロックチェーン技術を用いたセキュリティ向上の取り組み
[2] 共同研究等の動向
(1) 大学等の研究機関との連携
(2) 企業間の連携
4.1 超スマート社会実現に向けた取り組みの方向性
4.1.1 クラウド(Cloud+Crowd)による社会変革の加速
4.1.2 分野や組織を超えたデータ駆動型のビジネス
4.1.3 モノからサービスへの価値の移行
4.2 超スマート社会実現に向けた課題
4.2.1 国際貢献、国際競争力向上につながるグローバル標準の推進
4.2.2 超スマート社会実現に向けた基盤整備
[1] 人工知能等の技術革新の取り込み
[2] サイバーセキュリティへの対応
[3] 人材の育成
[4] 情報格差の是正