[産業ロボット/工場の無線化/自営5G/ローカル5Gが作る巨大市場]
本書の概要
本書は、特に産業用の5G/IoTの利用について焦点を当て、MWC19 Barcelona での産業用IoTに関する最新動向や、国内外の最新動向の取材をもとに、5Gの市場動向やビジネスモデルをまとめた解説書です。本書によって5Gで実現できる産業用IoTの姿を理解していただき、2030年までの技術や市場トレンド、産業用のビジネスモデルを検証して、実ビジネスに役立ていただける一冊です。
発売中
発行所
株式会社インプレス
判型
A4版
ページ数
176P
発行日
2019/09/24
価格
CD(PDF)+冊子版 104,500円
(本体 95,000円+税10%)
CD(PDF)版 93,500円
(本体 85,000円+税10%)
ダウンロード版 93,500円
(本体 85,000円+税10%)
(本体 95,000円+税10%)
CD(PDF)版 93,500円
(本体 85,000円+税10%)
ダウンロード版 93,500円
(本体 85,000円+税10%)
カテゴリー
通信規格/技術
IoT
5G
ISBN
9784295007500
商品コード
500750
本書の内容
目次
第1章 5Gの商用サービス開始と2050年を展望したモバイル業界の市場動向
第2章 5G向け半導体チップの最新動向と開発状況
第3章 産業分野に見る5Gの価値:マシンとマシンの接続
第4章 5Gで変わるIoTの世界
第5章 世界の自営5G/ローカル5Gを指向した開発状況
第6章 5Gモバイル通信におけるセキュリティ
目次
第1章 5Gの商用サービス開始と2050年を展望したモバイル業界の市場動向=GSMAが「The Mobile Economy 2019」で分析
1.1 GSMAが「The Mobile Economy 2019」を発表 1.1.1 5G/IoT/AI時代の世界の市場動向を分析 1.2 GSMAのプロフィールとGSMAインテリジェンス 1.2.1 GSMAのプロフィール 1.2.2 GSMAインテリジェンス 1.2.3 MWC19以前:家庭向け/企業向け5G商用サービスを開始 1.3 世界初のスマホ対応「5G商用サービス」の開始 =米国と韓国の3社が同時に5G提供開始を発表= 1.3.1 米国と韓国の3社が同時に5G商用サービスを提供開始 1.3.2 サムスン電子:5G対応のスマートフォン発売開始 1.3.3 2019年末までに20カ国近くが5G商用サービスの提供を開始へ 1.4 GSMAレポート①:6つの注目点 =5Gは2025年に全世界のモバイル接続数の15%(14億)へ= 1.4.1 5Gはインテリジェント・コネクティビティ時代を促進 〔1〕2025年に全世界の5Gモバイル接続数は15%(14億)へ 〔2〕5Gは今後の経済成長の重要な原動力 1.4.2 GSMAレポートの6つの注目点 1.4.3 5Gは今後15年間で世界経済に2.2兆ドルの効果を生む 1.5 5G標準化:現在はフェーズ1(基本仕様:5GNR)、2019年末にフェーズ2(フル仕様:5Gコア)を策定 1.5.1 5Gの規格を策定する3GPP 1.5.2 5Gフル仕様(フェーズ2)は2019年12月に完成予定 〔1〕フェーズ1(5Gの基本仕様「NR」の策定):2018年6月完了(3GPPリリース15) 〔2〕フェーズ2(5Gのフル仕様の策定):2019年12月完了予定(3GPPリリース16) 1.5.3 2025年の5Gモバイル市場の普及率:第1位は韓国、第2位は米国、第3位は日本 1.6 GSMAレポート②:モバイル市場の分析 =2025年にモバイル事業者の売上は1.14兆ドルへ= 1.6.1 スマホの5G接続:2025年には15%へ 1.6.2 全世界のモバイル市場の世代別普及率 1.7 GSMAレポート③:数値が語るモバイル市場の変化 =2025年に世界の50%の国で5G商用サービスが提供= 1.7.1 モバイル加入者数は2025年までに60億人へ 1.7.2 2025年までに約7億人が新規モバイル加入者へ 1.7.3 7カ国が新規加入者の50%を占める 1.7.4 2025年の5G市場は15%へ 1.7.5 米国、東アジア、欧州の市場が5Gの導入をリード 1.7.6 モバイルインターネットユーザーの比率が増大 1.7.7 世界のスマホの5台のうち4台がインターネット接続へ 1.7.8 3つの新しいスマホのインターネット接続大国の登場 1.7.9 スマホが普及と消費者の関心の高い利用分野 1.7.10 世界のモバイルデータ使用量は2024年までに5倍に増加 1.7.11 財政的には逼迫しているモバイル通信事業と改善策 1.7.12 2020年には52市場が5Gの商用サービスを開始 1.8 GSMAレポート④:モバイル産業の経済成長への貢献 =2023年には4.8兆ドル(GDPの4.8%)へ= 1.8.1 モバイル産業のGDPへの貢献と社会的課題 1.8.2 モバイル通信事業全体で2018年に約1.1兆ドルの経済価値 1.8.3 間接的および生産性向上に対する貢献:3.9兆ドル 1.8.4 モバイルエコシステムの雇用への貢献:合計約3200万人 1.8.5 今後15年間での5Gの世界経済への貢献は2.2兆ドル 1.8.6 拡大するモバイルインターネットの利点 1.9 GSMAレポート⑤:モバイル産業のSDGsへの貢献 =第1位はゴール9(技術革新)、第2位はゴール4(教育)= 1.9.1 GSMAのSDGsへの取り組み 1.9.2 モバイル産業のSDGsへの貢献:ゴール9、ゴール4、ゴール13、ゴール11が高得点 1.10 GSMAレポート⑥:5GビジネスとIoT(LPWA) =LTE-M/NB-IoTは104カ所で商用サービス開始へ= 1.10.1 5G開発と導入:3つの課題を整理 1.10.2 アンケート結果から見られる5Gへの消費者の期待 1.10.3 IoT市場は1兆ドル規模へ 1.10.4 セルラーIoT(LTE-M/NB-IoT)は104カ所で商用サービスを開始 〔1〕LTE-Mは32カ所、NB-IoTは73カ所 〔2〕IoTの接続性のコモディティ化と新しいIoTビジネスの展開 1.10.5 モバイル通信事業者はIoTソリューションで価値の増大へ 1.11 GSMAレポート⑦:デバイス接続に第3の波 =AI&イマーシブ型デバイスが台頭= 1.11.1 現在のコネクテッド・デバイスの状況 1.11.2 第3の波:AI&イマーシブ(VR/スマートスピーカー)の分野が急成長 1.11.3 AI&イマーシブ分野:VRヘッドセット、スマートスピーカーの市場動向
第2章 5G向け半導体チップの最新動向と開発状況=クアルコム、サムスン電子、メディアテック、ファーウェイ、インテル、アップルの動向も分析=
2.1 当初は5G NR(SNA)+4G(LTE)コアネットワーク 2.1.1 NSA方式は4Gと5Gの両方式で運用 2.1.2 次は5G NR(SA)+5Gコアネットワーク 2.1.3 当初の5G商用サービスは高速性(eMBB)を重視 2.1.4 5Gの電波:Sub-6GHzとミリ波を使用 2.2 移動無線通信の基礎 2.2.1 地上系(コアネットワーク)の役割 〔1〕通信相手とつなぐ、居場所を探す 〔2〕通話相手の居場所を予想する方式 2.2.2 無線方式:国の厳格な管理下 〔1〕無線の使用条件 〔2〕電波の伝搬特性と周波数帯 〔3〕5Gはミリ波帯も使う 〔4〕5GにおけるFDDとTDD 2.3 スマートフォンに必要な半導体 2.3.1 4つの機能 2.3.2 セルラー無線通信用半導体 〔1〕無線関連の4つの作業 〔2〕デジタル処理とアナログ処理 2.4 5G通信用のアナログ半導体 2.4.1 5Gで送受信に使用する帯域幅:100〜400MHz幅 2.4.2 5Gの半導体の例 2.4.3 5G送信部用半導体 2.4.4 5G無線送受信部用半導体の例 2.5 5G通信用のデジタル半導体 2.5.1 第1世代から第2世代へ 2.5.2 第2世代の5Gモデム:発表ラッシュ 2.6 5G用半導体:コンピュータ(SoC)部分 2.6.1 SoCの大きな役割 2.6.2 半導体素子の密度向上 2.6.3 注目されるファブ企業とファブレス企業 2.6.4 半導体設計技術におけるIPコアと回路図ライセンス 2.7 5G対応スマートフォン用のディスプレイ:LCD(液晶ディスプレイ)とOLED(有機ELディスプレイ) 2.7.1 VR/VR360用のHMD(ヘッドマウント・ディスプレイ) 2.7.2 VRに求められるフレームレート 2.8 世界の5G向け半導体プレイヤーの動向 2.8.1 クアルコム(Qualcomm) 2.8.2 サムスン電子(Samsung Electronics) 2.8.3 メディアテック(Mediatek) 2.8.4 ファーウェイ(Huawei) 2.8.5 インテル(Intel) 2.8.6 アップル(Apple) 2.9 5G携帯機の開発状況 2.9.1 5Gの信号処理:キャリア・アグリゲーションやMU-MIMO 2.9.2 5Gにおけるモデムチップの開発 2.9.3 5G用スマートフォンの中核となるSoC(システムLSI) 2.9.4 5G携帯機の機能:高ビットレートへの対応 2.9.5 5G通信機器の商品化:重要なReference Design(参照設計)
第3章 産業分野に見る5Gの価値:マシンとマシンの接続=5Gの登場で有線から無線時代への歴史的転換へ=
3.1 初の「マシン」指向の通信方式 3.1.1 当初は相手にしていなかった「マシン」接続 〔1〕通話のために作られていた電話 〔2〕無線遠隔操作への発展 〔3〕モバイル通信システムの利用拡大 3.1.2 3GPPは5G審議の当初から72のユースケースを設定 〔1〕国際標準化への流れ 〔2〕74の利用状況を想定 3.1.3 5G IoTは序の口 3.2 5Gは産業指向:重要なURLLCとmMTC 3.2.1 5G通信における超低遅延と低ジッタ 〔1〕ジッタが大きい通信の例 〔2〕VRピンポンでの遅延時間とジッタの例 〔3〕5G NRの高速化と誤り訂正処理 3.2.2 5Gの多数接続と高信頼性(mMTC/URLLC) 〔1〕MTCデバイスの接続台数 〔2〕より信頼性が必要な場合 3.3 5Gテクノロジーが変えるビジネス:スライシングが牽引 〔1〕4Gまでの移動通信システムの問題点 〔2〕5Gで初登場したスライスとスライシング 〔3〕期待されるMVNOが再スライシング 3.3.1 5G時代はネットワークを買える 〔1〕自社に最適な仕様のスライスを選択する時代へ 〔2〕生命保険会社の事例 3.3.2 ケーブルは要らない 〔1〕5Gが無線LANの限界を突き崩す 〔2〕無線LANサービスの限界 〔3〕5Gのスライシングでネットワークの最適化が進展 3.3.3 無線通信を買う時代へ 〔1〕通信コストは4G(LTE)の10分の1に 〔2〕5GはDoSやDDoS攻撃にも強い 〔3〕5GのイネーブラーはIoT接続機能
第4章 5Gで変わるIoTの世界=5Gによる巨大市場の可能性を示したMWC19 Barcelona=
4.1 5Gによって産業がどのように変わるのか 4.1.1 有線から無線へ 4.1.2 映像コンテンツの新時代を拓けるか 4.1.3 5Gの産業界向けの利用 4.2 寡黙な機械から饒舌なマシンへ 4.2.1 AI時代にどのようにデータを取得するか 4.2.2 5Gによる無線化が有効 4.2.3 ドイツのIndustrie 4.0構想 4.2.4 可視化の次は知能化へ 4.3 5Gだからできる 4.3.1 なぜ無線LANではなく5Gなのか 4.3.2 4Gと5Gの決定的な違い 4.4 産業界における5Gの適用分野 4.4.1 PLCやセンサー 〔1〕PLCへの適用 〔2〕センサーへの適用 〔3〕5Gスライシングの利用による最適化 4.4.2 5Gの産業用ロボットへの適用 〔1〕ロボットの導入とロボットの無線化 〔2〕無線化による新しいロボットの誕生 4.4.3 遠隔運転と新ビジネスの展開 〔1〕急浮上した遠隔運転 〔2〕遠隔運転による運送効率の向上 〔3〕隊列走行でさらに運送効率の向上 〔4〕米国:18州でL1隊列走行を認可 〔5〕乗用車も遠隔運転へ 〔6〕運転サービスの新しい可能性 4.4.4 C-V2Xの新展開:LTE-V2Xから5G NR C-V2Xへ 〔1〕自動車向けサービス:テレマティクス 〔2〕動く宅配ボックス 〔3〕3GPPリリース14で「LTE-V2X」(4G LTE C-V2X)を規定 〔4〕5GAAにおけるC-V2Xの導入スケジュール 4.4.5 ドローン操縦 4.4.6 スタジアム 4.5 エッジコンピューティングとの融合 4.5.1 「ディープエッジ」と「エッジ」 4.5.2 なぜ、ロボットの制御をエッジに置くのか 4.5.3 クラウドRAN(C-RAN):基地局機能をソフトウェアで実現 4.6 MWC19 Barcelonaにおける各社の取り組み 4.6.1 ノキア(Nokia) 4.6.2 エリクソン(Ericsson) 4.6.3 クアルコム(Qualcomm)
第5章 世界の自営5G/ローカル5Gを指向した開発状況=日本メーカーに復活のチャンス到来か=
5.1 自営5Gとローカル5Gの違い 5.1.1 自営5Gとは? 5.1.2 組織内向けに行う5Gサービス 5.2 日本のプライベートLTE 5.2.1 BWA:2007年に制度化 5.2.2 全国BWAと地域BWA 5.2.3 地域BWAの運営 5.2.4 ローカルLTEとプライベートLTEの違い 5.3 日本で議論中のローカル5G 5.4 自営5Gをどこで使うのか? 5.4.1 工場建屋内における自営5G 5.4.2 企業・組織の敷地内における自営5G 5.4.3 炭鉱・工事現場における自営5G 5.4.4 緊急対応機関における自営5G 〔1〕米国のFirstNet 〔2〕英国:LTEによる新ESNへ切替え 〔3〕日本:PS-LTEを議論 〔4〕3GPPでも緊急対応向け5Gの利用を検討 5.4.5 スタジアム・アリーナ・展示会場 5.5 自営用5Gの機材はどうなる? 5.5.1 無線LAN的な手軽さで利用可能 5.5.2 小規模システムに適したOSS/BSS 5.6 自営網ビジネスへ参入を目指す各社の状況 5.6.1 新しいビジネスが期待できる分野 〔1〕ノキア(Nokia) 〔2〕エリクソン(Ericsson) 〔3〕クアルコム(Qualcomm) 〔4〕日本メーカー:日本メーカーに復活のチャンス 5.6.2 すでにプライベートLTE向けの商品が登場 5.6.3 自営網は幅広い産業を活性化する
第6章 5Gモバイル通信におけるセキュリティ=5Gに特化した問題と通信ネットワーク利用の問題=
6.1 セキュリティの多面性:重要な強靱性と通信保護 6.1.1 5Gのセキュリティとは何か 6.1.2 従来は「漏洩(ろうえい)」対策が中心 6.1.3 多様化する「不正行為」 6.2 インフラのセキュリティ 6.2.1 セキュリティ・アーキテクチャ 6.2.2 ネットワークシステムにおける不透明化の設計 6.2.3 現状のインフラの脆弱性の発見は困難 6.2.4 警戒が必要なOSS/BSSへの攻撃 6.2.5 電波妨害に関する耐性 6.3 端末レベルのセキュリティ 6.3.1 気になること:「通信が誰かに傍受されること」 6.3.2 5G時代の高度化された新しいセキュリティ 6.3.3 SIMは有効 6.3.4 5G向けSIM:3GPPで複数のセキュリティを強化 6.3.5 eSIMの導入 6.4 実用には十分 6.4.1 現状の移動通信システムへのアタックは困難 6.4.2 今後の懸念:脆弱性を解析する集団の登場 6.5 3GPPで策定された5Gセキュリティ・アーキテクチャ 6.6 SA WG3における5Gセキュリティの具体的な内容 6.6.1 5Gセキュリティに関する仕様化の変遷 6.6.2 3GPPフェーズ1のセキュリティ 6.6.3 デュアル・コネクティビティの導入 6.6.4 C-PlaneとU-Planeの役割 6.7 フル仕様の5Gシステムのセキュリティ 6.7.1 2つのトラストモデルとSEPPの導入 〔1〕「ローミングあり」と「ローミングなし」 〔2〕トラストモデルの変化に対応した5Gにおける鍵の階層構成 〔3〕LTEとの違いは何か? 〔4〕プライバシーの保護(加入者IDの保護) 〔5〕用途ごとにセキュリティのネゴシエーションが可能へ 6.8 5Gフェーズ2へ向けたセキュリティの展開