インプレス総合研究所は、新産業調査レポート『電子書籍ビジネス調査報告書2017』( http://book.impress.co.jp/books/1117501005 )を2017年7月31日(月)に発売(予約受付中)いたします。
本調査は、「通信事業者」「出版社」「電子書籍ストア」「取次事業者」「ポータルサイト」「コンテンツプロバイダー」等の主要な電子書籍関連事業者へのヒアリング調査、ユーザーへのアンケート等を分析したものです。なお、本調査結果の詳細は、『電子書籍ビジネス調査報告書2017』として発行し、7月31日より販売を開始いたします。なお、本調査報告書は電子書籍ビジネス黎明期の2003年に第1号目を発行し、今年で15年目を迎えます。
■2016年度の電子書籍市場規模は前年比24.7%増の1,976億円、電子雑誌市場規模は前年比24.8%増の302億円
2016年度の電子書籍市場規模(※1) は1,976億円と推計され、2015年度の1,584億円から392億円(24.7%)増加しています。電子雑誌市場規模(※2)は302億円(対前年比24.8%増)と推計され、電子書籍と電子雑誌を合わせた電子出版市場は2,278億円となりました。2016年度以降の日本の電子書籍市場は今後も拡大基調で、2021年度には2016年度の約1.6倍の3,120億円程度になり、電子雑誌市場規模440億円と合わせた電子出版市場は3,560億円程度と予測されます。
【図表1. 電子書籍・電子雑誌の市場規模予測】
※1 電子書籍の市場規模の定義:電子書籍を「書籍に近似した著作権管理のされたデジタルコンテンツ」とし、配信された電子書籍(電子書籍、電子コミック等)の日本国内のユーザーにおける購入金額の合計を市場規模と定義。購入金額には、個々単位の販売に加え、月額課金モデル、月額定額制の読み放題を含む。ただし、電子雑誌、電子新聞や、教科書、企業向け情報提供、ゲーム性の高いもの、学術ジャーナルは含まない。また、ユーザーの電子書籍コンテンツのダウンロード時の通信料やデバイスにかかわる費用、オーサリングなど制作にかかわる費用、配信サイトにおける広告も含まない。
※2 電子雑誌の市場規模の定義:電子雑誌を、紙の雑誌を電子化したものやデジタルオリジナルの商業出版物で逐次刊行物として発行されるものとし、日本国内のユーザーにおける電子雑誌の購入金額の合計を市場規模と定義。購入金額には、個々単位の販売に加え、定期購読、月額課金モデル、月額定額制の読み放題を含む。ただし、学術ジャーナル、企業向け情報提供、ゲーム性の高いものは含まない。また、ユーザーの電子雑誌コンテンツのダウンロード時の通信料やデバイスにかかわる費用、オーサリングなど制作にかかわる費用、配信サイトにおける広告、コンテンツ中の広告も含まない。
■2016年度の電子コミック市場規模は1,617億円に増加、コミックが市場の8割を占める
2016年度の電子書籍市場規模のうち、コミックが前年度から340億円増加の1,617億円(市場シェア82%)、文字もの等(文芸・実用書・写真集等)が同51億円増加の359億円(同18%)となっています。
【図表2.電子書籍市場規模のジャンル別内訳】
■有料電子書籍利用率は昨年から1.1ポイント増の17.6%
モバイル(スマートフォン・タブレット)ユーザーに対して、電子書籍の利用率を調査したところ、有料の電子書籍利用率は17.6%となりました。昨年から1.1ポイント増加しています。
【図表3. 電子書籍利用率の推移】
■有料電子書籍利用者の月額課金制読み放題サービスの利用率は17.5%
近年、dマガジンやKindle Unlimitedのような月額定額制で読み放題のサービスが増えてきています。月額課金の読み放題サービスの利用率を調査したところ、「すでに利用している」は17.5%となっています。また、「利用したい」「興味はある」まで合わせると、58.0%になります。
【図表4. 有料電子書籍利用者の月額課金制読み放題サービスに対する利用意向】
■2016年度の無料マンガアプリ広告市場は78億円、2017年度は101億円に拡大
無料でマンガを読めるアプリやサービスの利用が拡大しています。2016年度の無料マンガアプリ広告市場規模は前年の1.9倍である78億円になりました。引き続き無料マンガアプリの広告市場は拡大が見込まれ、2017年度は2016年度の約1.3倍の101億円に達すると予測しています。無料マンガアプリの利用頻度は、「1日に1回以上」が32.7%、「週に1回以上」利用するユーザーは67.4%と高い結果となっており、利用頻度は昨年度調査よりも高まっています。
【図表5. 無料マンガアプリ広告市場規模】
【図表6. 無料マンガアプリ/サービスの利用頻度】
利用している無料マンガアプリやサービス名は、「comico」(24.0%)、「LINEマンガ 無料連載」(20.0%)、「少年ジャンプ+」(13.7%)、「マンガワン」(11.8%)、「pixivコミック」(9.6%)の順となっています。
【図表7. 利用している無料マンガアプリやサービス名(上位10位まで)】
<<調査概要>>
■電子書籍の利用率調査
調査対象 :コロプラ スマートアンサーの保有するモニター
有効回答数 :12,173サンプル
サンプリング :性年齢階層別スマートフォンでのインターネット利用人口構成比に可能な限り整合する
ように抽出
調査手法 :スマートフォン・タブレット上でのウェブアンケート
調査期間 :2017年6月22日(木)~6月28日(水)
■有料電子書籍利用実態調査
調査対象 :上記の利用率調査で有料の電子書籍を利用していると回答した人
有効回答数 :1,480サンプル
調査手法 :スマートフォン・タブレット上でのウェブアンケート
調査期間 :2017年6月28日(水)~7月3日(月)
■無料マンガアプリ/サービス利用実態調査
調査対象 :上記の利用率調査で無料マンガアプリ/サービスを利用していると回答した人
有効回答数 :1,026サンプル
調査手法 :スマートフォン・タブレット上でのウェブアンケート
調査期間 :2017年6月29日(木)~7月3日(月)
<<構成・各章の概要>>
第1章 電子書籍の定義と市場規模
電子書籍の定義と多岐にわたる形態を整理。また、電子書籍の収益モデル、流通経路、価格構造を解説しています。また、電子書籍の市場規模の推移と今後の予測について、より詳細な解説を加えています。
第2章 国内の電子書籍ビジネスの最新動向
国内の電子書籍の最新動向を掲載しています。電子書籍市場を深く理解する上で必要な最新トピックスなど分析を交えながら紹介しています。また、今後の動向について展望しています。
第3章 米国の電子書籍ビジネスの最新動向
米国の電子書籍の最新動向を掲載しています。電子書籍市場を深く理解する上で必要な最新トピックスなど分析を交えながら紹介しています。
第4章 電子書籍ストア/サービスの最新動向
20の国内電子書籍ストア/サービスについて個票形式で最新動向を掲載。掲載項目は、「特徴・コンセプト」「最新トピックス」「戦略・目標」「各種戦略や施策」「タイトル数」「売上動向」「料金モデル・サービス・プラン」「ユーザープロフィール」「課題」など20項目以上にわたり掲載しています。
第5章 ユーザーの電子書籍利用実態
3つのテーマの調査を、モバイルユーザー(スマートフォン・タブレット)へウェブアンケートを行い、その結果を掲載しています。
利用率調査では、有料電子書籍の利用率や無料マンガアプリやサービスの利用率等を掲載しています。
有料電子書籍利用実態調査では、有料電子書籍利用者の利用実態を詳細に調査。購入先の電子書籍ストア、ジャンル、利用金額、購入冊数、不満点、満足度、最も利用しているストアに対する評価(5項目)、月額課金の読み放題制に対する利用意向等、昨年の調査結果からの変化も交えて分析しています。
無料マンガアプリ/サービス利用実態調査では、無料マンガアプリ等の利用者を対象に利用実態を調査。利用しているアプリ/サービス名や利用頻度、課金の有無などの調査結果を掲載しています。
特別付録
5章に掲載したユーザーの電子書籍利用実態調査のクロス集計結果をExcel形式で収録しています。
<<調査報告書の製品形態、および販売に関するご案内>>
■調査報告書の製品形態、および販売に関するご案内
書名 :電子書籍ビジネス調査報告書2017
著・編 :インプレス総合研究所
発行所 :株式会社インプレス
発売日 :2017年7月31日(月)<予約受付中>
価格 :CD(PDF)版 68,000円(税別)
CD(PDF)+冊子版 78,000円(税別)
判型 :A4判
ページ数 :302ページ
詳細、ご予約は右よりご覧ください。http://book.impress.co.jp/books/1117501005
本調査結果を利用される場合は、出所の明記をお願い致します。
出所表記例:「インプレス総合研究所『電子書籍ビジネス調査報告書2017』」